ルオー「宵の輝く星」
アンティーク・プリント

この複製画は1947年頃フランス・パリのジャコメ工房で制作されたものです。

 原 題:"Stella Vespertina"
 制 作:ダニエル・ジャコメ(仏パリ)
     1947年頃制作
 技 法:コロタイプ+ポショワール版画
 画寸法:48.5x35.7cm(紙部)
 
額寸法:2x56cm(日本製)


※完売となりました。ありがとうございました。

ジョルジュ・ルオー Georges-Henri ROUAULT (1871-1958)
フランス・パリに生まれる。最初ステンドグラス職人の徒弟となる。その後装飾美術学校、ついでエコール・デ・ボザールでギュスターヴ・モローに学ぶ。独特の輪郭線と輝くような色彩で知られる。キリストをはじめ道化師や娼婦、社会の底辺にいるいる人々などを描いたものが多い。版画家としても「ミセレーレ」などの版画集を残した。 

巨匠たちにもっとも信頼された職人ダニエル・ジャコメ
アーティストの想いを伝える
  忠実でぬくもりのある傑作アンティーク複製画

ダニエル・ジャコメの複製画
 ダニエル・ジャコメ(1894-1966)は、20世紀前半のフランス・パリで活躍した複製版画職人です。若くして見出された類いまれな模写の才能と、写真製版(コロタイプ)とポショワール※による手彩色を組み合わせた「ジャコメ・プロセス」と呼ばれるエポックな複製技法の開発で、多くの画家たちの信頼をあつめました。
 彼の工房にはピカソ、ブラック、シャガール、ルオー、デュフィ、ミロ、藤田嗣治、ルノアール、マティスらが集い、ジャコモと協力して自らの複製画を制作したのです。
 今回の作品は、二次大戦後にダニエル・ジャコメが制作した手彩色の複製版画です。印刷技術の効率化の進んだ現在では考えられない、贅沢かつぬくもりのある美術品としてのアンティークの複製画をご案内申し上げます。
ポショワールとはカットした型紙をつかい着色していく技法で、20世紀初頭にアールデコの分野を中心に流行した版画技法です。

ダニエル・ジャコメ Daniel Jacomet (1894-1966)
1894年 パリで労働者の父と世話人の母の間に生まれた。
 14歳の時にロートレックなどの友人でもあった版元のアンドレ・マルティに弟子入り。そこで才能を見出され、フィレンツェのフラ・アンジェリコのフレスコ画の複製模写を任される。
1910年 アトリエ・ジャコメを設立。
1914年 応召、ダルダネルス海峡の前線に派遣される。
1918年 復員し、師アンドレ・マルティの死後、工房を引き継ぐ。
1921年 ヴォワロンの製紙業者の娘エミール・ラフマと結婚、二人の間にはアンドレ、ジュヌヴィエーヴ、ピエール、マリ=ジャンヌの4人の子が生まれる。
1939-45年の大戦中はグルノーブルに疎開し、仕事を続けた。その時期は息子のアンドレとピエールの養成期間ともなった。
1945年 終戦と共にパリに戻ったジャコメは再び、多くの芸術家たちとの仕事の生活に戻る。一方、版元のエディシオン・アルティスティーク・エ・ドキュモンテールを設立(娘のマリ・ジャンヌが管理)。
1960年頃 健康が悪化、事業を二人の息子アンドレとピエールにまかせる。
1966年死去。

「宵に輝く星」(部分) 白、肌色、青、黄など手彩色のようなポショワールの風合いが味わえます。

ROUAULT "Stella Vespertina" 
(C)Editions Artistiques et Documents
Editions l'Etoile Filante
Fac-simile Daniel Jacomet
1947

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