※摺立(すりたて):木版画を摺る場合、版木の調整から、特別な版画用紙の手配製作、版画絵具の調合などが必要で、ひとつのプロジェクトとして、摺り部数を決めてから製作します。そのことを「摺立」と称しています。限定番号は入れていませんが、版木の保存上の必要性から、「北斎絵手本集成」は限定150セットのみの制作・販売とさせて頂いています。 完売
同一の絵柄を書道の真・行・草の三種に描き分け、図の脇に付けた■や●印など一見判るようになっている。同一素材を三種に描き分けること自体、絵師に相当の自信を必要とし、北斎ならではの絵手本である。
『北斎画鏡』の外題で出版されたものが『傳心畫鏡』に改題される。図柄の内容はアトランダムで『北斎漫画』八編と同年の刊行で、本書の一部の図柄は、『北斎漫画』十五編に転載されている。
外題の通り広汎な一筆画を収録する。機知に富んだ独創的な図柄は北斎の骨法の的確さを示しつつ遊び絵的な要素もあり、他と趣を異にする水色の淡彩摺りで、初歩の絵画学習者の教習本の魅力にあふれている。
北斎の作画理論の実践書。当初の外題に「諸職絵本」と冠していることから、図面構成や作画上の割出に言及しつつ、工芸職人のためのデザイン集として幅広く活用されることを意図している。
『北斎漫画』と同様に、収載の図柄に特定の題材を選んで構成されていない。各図は草筆で大胆に描かれており、しかも彩色摺のため他の絵手本とは異趣の雰囲気がただよい、芸術性の高い内容といえる。
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